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地盤改良工法の種類を解説|高圧噴射撹拌工法の特長とは

「地盤改良工法って、そもそもどんな種類があるの?」
「高圧噴射撹拌工法って、ほかの工法と何が違うの?」
「JETCRETEとエコタイト-Sは、どう使い分けるの?」

この記事は、そんな疑問をお持ちの皆さんに向けて書いています。

こんにちは。
私は、技術営業部の6年目社員です。
地盤改良工法にはさまざまな種類があり、名前を聞いただけでは違いが分かりにくいものも少なくありません。私も最初は、工法の種類が多くて「結局、何がどう違うの?」と感じていました。
ですが、先輩方に教えていただいたり、資料を読みながら整理したりするうちに、地盤改良工法は「目的」や「現場条件」によって選び方が変わるものなのだと分かってきました。
本記事では、地盤改良工法の基本を整理したうえで、工法の種類と高圧噴射撹拌工法の特長、さらにJETCRETEとエコタイト-Sの違いをわかりやすく解説します。
この記事が、読んでくださる皆さんの理解を深める助けになれば嬉しいです。

それでは、はじめます。

この記事でわかること

  • 地盤改良工法とは何か

  • 地盤改良工法の主な種類

  • 高圧噴射撹拌工法の基本的な仕組み

  • JETCRETEとエコタイト-Sの違い

  • 工法を検討するときの基本的な視点

目次[非表示]

  1. 1.地盤改良工法とは
  2. 2.地盤改良工法の種類
    1. 2.1.高圧噴射撹拌工法
    2. 2.2.薬液注入工法
    3. 2.3.機械撹拌工法
    4. 2.4.地盤凍結工法
  3. 3.高圧噴射撹拌工法とは
  4. 4.JETCRETEとエコタイト-Sの違い
    1. 4.1.JETCRETEが向くケース
    2. 4.2.エコタイト-Sが向くケース
    3. 4.3.JETCRETEとエコタイト-Sをどう使い分けるか
  5. 5.関連資料|既設建物の杭基礎耐震補強をご検討の方へ
  6. 6.まとめ

地盤改良工法とは

まずは、「地盤改良工法とは何か」から見ていきましょう。

地盤改良工法とは、軟弱地盤を人為的に改良・改質することで、地盤の強度や安定性を増加させる技術を実現するものです。ただ地盤を固めるだけではありません。

支持力の確保、沈下や変形の抑制、止水、耐震補強、液状化対策など、目的によって求められる役割はさまざまです。また、地盤改良工法には非常に多くの種類があります。それぞれの工法は、改良のやり方、つまり「改良原理」によって分類されます(図1)。

1 地盤改良工法の分類

当社は、このうち固結系(固化系)に分類される地盤改良を得意としています。
具体的には、高圧噴射撹拌工法薬液注入工法機械撹拌工法地盤凍結工法を展開しています。

地盤改良工法を検討する際に大切なのは、「どの工法が一番優れているか」を一律に決めることではありません。支持力の確保、止水、沈下抑制、耐震補強など、まずは解決したい課題を明確にすることが重要です。
たとえば、地盤改良工法は次のような場面で検討されます。

  • 軟弱地盤で構造物を安定して支持したい場合
  • 開削工事やシールド工事など、地盤を掘る工事を安全に進めたい場合
  • 耐震補強や支持力増強など、既存施設の性能向上を図りたい場合

当社では、これらの場面における課題を整理し、施工目的や地盤条件、施工条件を踏まえながら、複数の地盤改良工法の中から適した工法をご提案しています。

▶地盤改良工法についてはこちら

地盤改良工法の種類

ここからは、当社が保有している主な地盤改良工法を見ていきましょう。工法ごとの概要や特長を整理すると、図2のようになります。

2 地盤改良工法の比較

各工法の概要や代表技術を一覧で確認したい方は、こちらをご覧ください。

高圧噴射撹拌工法

高圧噴射撹拌工法は、地中に挿入したロッドから固化材スラリーを噴射し、土と撹拌混合することで、柱状の改良体を造成する工法です。
当社では、このカテゴリの工法として、JETCRETEエコタイト-SSUPERJETX-JETなどを保有しています。

主な特長:改良範囲を調整しやすく、止水・補強・液状化対策など、幅広い目的に対応可能

薬液注入工法

薬液注入工法は、地盤中に薬液を注入し、止水や地盤強化を行う技術です。
当社では、PneumaXジオフォースなどの技術を保有しています。

主な特長:スライムを発生させずに施工が可能であり、主に、止水対策や短期的な地盤強化を目的とした工法

機械撹拌工法

機械撹拌工法は、撹拌翼を用いて土と固化材を撹拌混合し、改良体を造成する技術です。
当社では、JACSMANパワーブレンダー(中層混合処理)などを保有しています。

主な特長:軟弱地盤の支持力向上や沈下抑制に広く使われており、汎用性の高い工法といえます。

地盤凍結工法

地盤凍結工法は、地中に設置した凍結管に冷媒を循環させ、強固な凍土を造成する技術です。
どのような地盤であっても確実に止水できる点に特長があります。
当社では、自然冷媒を用いる
ICECRETEを保有しています。

主な特長:高い止水性と強度を一時的に確保でき、また、解凍後に材料を地盤中へ残さない工法です。

高圧噴射撹拌工法とは

ここからは、本記事のメインテーマである高圧噴射撹拌工法について、もう少し詳しく見ていきます。

高圧噴射撹拌工法とは、地中に挿入したロッド先端のノズルから固化材スラリーを高圧で噴射し、原位置土と撹拌混合することで、柱状の改良体を造成する地盤改良工法です。この工法の特長のひとつは、比較的細いロッドで地盤改良を行えることです。

そのため、大型機械の搬入が難しい場所や、既設構造物・埋設物の近くなど、施工条件に制約がある現場でも活用しやすい工法です。

また、条件によってはコンパクトな設備で施工できるため、狭い場所や高さに制限のある場所、深い位置での改良にも対応しやすい点が特長です。

たとえば、次のような場面で検討されます。

  • 埋設物の近くや既設構造物周辺など、周辺への影響に配慮しながら地盤改良を行いたい
  • 狭い場所や高さ制限のある場所で施工したい
  • 深い位置や任意の深さで地盤改良を行いたい
  • 仮設だけでなく、恒久目的も含めて検討したい

さらに、セメント系材料を主体として使用するため、長期的に安定した改良体を形成しやすく、土質条件への適用範囲が比較的広いことも特長です。

このように、高圧噴射撹拌工法は、狭隘部・近接施工・深部改良など、制約のある現場でも対応しやすい地盤改良工法です。
ただし、現場ごとに求められる改良範囲や強度、施工条件は異なるため、計画にあたっては条件に応じた検討が必要です。

JETCRETEとエコタイト-Sの違い

当社では、高圧噴射撹拌工法の中でも、用途や要求性能に応じた複数の工法を展開しています。
中でも、JETCRETEとエコタイト-Sは、当社の主力工法です。

JETCRETEとエコタイト-Sは、いずれも高圧噴射撹拌工法ですが、特長の軸が異なります。

工法選定では、どちらが一律に優れているかではなく、施工条件・目的・品質要求に応じて、案件に適した工法を選ぶことが重要です。

ここからは、それぞれの特長と違いについて簡単にご紹介します。

JETCRETEは、改良体の径・形状・強度をニーズに合わせてオーダーメイドでコントロールできる点に特長があります

多様な現場条件や要求性能に対応しやすい工法です。
また、ICT施工にも対応しています。

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高圧噴射撹拌工法では、固化材スラリーを噴射するノズルの性能が、施工効率や改良体の品質に関わる重要な要素となります。

JETCRETEによるオーダーメイドの地盤改良を可能にする当社のノズル構造や性能向上への取り組みについては、下記記事でも紹介しています。

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一方、エコタイト-Sは、建築物の基礎に適用できる高圧噴射撹拌工法です。

建築技術性能証明を取得しており、強度のばらつきを抑えた高品質な改良体の造成に対応しています。

性能証明に基づき、適用範囲や品質管理の考え方が整理されています。
また、建築基準法に規定される許容応力度計算に適用できる点も特長です。

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JETCRETEが向くケース

JETCRETEは、施工条件や施工目的に応じて、改良径・改良形状・強度を任意にコントロールできる、オーダーメイド型の高圧噴射撹拌工法です。

必要な範囲や性能に応じて、合理的な設計・施工計画を立てやすく、低コスト化や高品質化を図りやすいことが特長です。
また、排泥量の低減や工期短縮にもつなげやすい工法です。

さらに、仮設目的の地盤改良から、既設構造物の耐震補強・支持力増強などの恒久目的、あるいは地盤改良によるICT施工まで、幅広いニーズに対応できます。

JETCRETEは小型機械による施工にも対応しています。施工条件に応じて、狭隘地や建物屋内での施工を検討することも可能です。

エコタイト-Sが向くケース

エコタイト-Sは、建築技術性能証明を取得している点が最大の特長です。

具体的には、建て替えが難しい歴史的建造物や重要文化財の沈下対策・耐震補強、地震で損傷した杭の補修、既存地下躯体を利用した新築直接基礎の構築などで活用されています。

既存ストックを生かしながら、性能向上や再整備を図る案件などで検討しやすい工法です。

建て替えや再整備にあたり、地下躯体の有効利用を検討する場面でも、有効な選択肢の一つです。

※仕様や適用範囲の詳細は下記リンクをご覧ください。

JETCRETEとエコタイト-Sをどう使い分けるか

では、JETCRETEとエコタイト-Sはどのように使い分けるのでしょうか。
両工法の違いは、次のように整理できます。

  • 施工条件や目的に応じて、改良径・形状・強度を最適な設計をしたい
    → JETCRETEが比較しやすい工法です。オーダーメイド型の高圧噴射撹拌工法として、多様なニーズへの対応を図りやすい点が特長です。
  • 建築物の基礎への適用や、性能証明に裏づけられた品質の安定性を重視したい
    →エコタイト-Sが有力な選択肢になります。建築技術性能証明を取得し、品質管理の考え方や適用範囲が整理されている点が特長です。
  • 歴史的建造物や重要文化財、既存地下躯体を活用した再整備など、既存ストックを生かしながら性能向上を図りたい
    →エコタイト-Sが比較しやすい工法です。建築基礎への適用実績と品質の安定性を活かし、建て替えが難しい案件や既存資産を有効活用したい場面で検討しやすい工法です。
  • 狭隘地・低空頭・既設建物内施工を検討したい
    →施工条件に応じて工法・機械構成を比較することが重要です。JETCRETE、エコタイト-Sのいずれも、条件に応じた施工計画の検討が可能です。

JETCRETEとエコタイト-Sの詳しい仕様や適用範囲は、各工法ページでご確認いただけます。

関連資料|既設建物の杭基礎耐震補強をご検討の方へ

当社では、高圧噴射撹拌工法を活用した杭基礎の耐震補強に関する研究開発にも取り組んでいます。

既存建物の杭周囲に高圧噴射撹拌工法による地盤改良を施し、杭基礎の耐震補強を行う技術について、実大実験や3次元FEM解析により補強効果を確認しています。

まとめ

地盤改良工法は、地盤条件や施工目的によって適した工法が異なります。そのため、まずは「何を解決したいのか」「どのような条件で施工するのか」を整理したうえで、工法を比較・検討することが大切です。

当社では、高圧噴射撹拌工法をはじめ、薬液注入工法、機械撹拌工法、地盤凍結工法など、複数の地盤改良工法を展開しています。
中でも高圧噴射撹拌工法は、施工条件や要求性能に応じて幅広く検討しやすい工法です。

JETCRETEは、改良径・改良形状・強度をオーダーメイドでコントロールできる自在性が特長です。
仮設目的から恒久目的まで幅広く対応でき、多様なニーズに応えやすい工法です。

一方、エコタイト-Sは、建築物の基礎として性能証明を取得した高圧噴射撹拌工法です。
性能証明に裏づけられた品質の安定性を有しており、本設基礎への適用を検討できる点が大きな特長です。

このように、JETCRETEとエコタイト-Sは、どちらも高圧噴射撹拌工法でありながら、得意とする用途や重視する性能が異なります。
案件ごとの条件に応じて、どの性能を重視するかを整理し、適した工法を比較・検討することが重要です。

地盤改良工法の選定や施工条件についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
案件の目的や現場条件に応じて、適した工法をご提案します。

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