マグニチュード (3)
地震は、地球表層部の運動(プレートテクトニクス)で蓄積された力によって、岩盤がある点(震源)から割れて動きはじめ、動き終わるまでに発散されるエネルギーによる地盤の振動です。したがって、地震が大きければ(マグニチュードが大きければ)、この割れ目(断層)も大きくなり、その大きさは、M4では650m x1300mくらい、M7では、20kmx 40kmくらいになります。この割れ目の大きさに、割れ目が動いた(ずれた)長さと、動かすために必要な力を掛けて得られた値が、その地震のエネルギーであり、これをマグニチュードに換算したものがモーメントマグニチュードで、マグニチュードの中で、地震のエネルギーを最も的確に表す指標になります。
さて、震源における、地震の発生から終了するまでの時間は概算することができ、M4で0.5秒、M7で13秒位になります。イメージとしては、頑張って力に耐えていた岩盤が、耐え切れなくなって、ついにバリ!と割れて力が解放され落ち着くというものです。このように、震源では地震は比較的短時間に終了します。
以下に、防災科学研究所、「強震動の基礎」から引用した、M4.1の地震記録(https://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/gk/publication/1/I-4.1.2.html )の例を示します。この例では、震源での地震は、発生後約0.5秒で終了しているはずなのに、地表で観測される地震波は30秒近くも記録されています。このように、震源では地震が終了しているにもかかわらず、地表面はゆれ続けます。これは、震源で発生した地震波が地球内でいろいろに反射して遅れて地表に到達するからです。